診療科・部署のご案内

人工透析センター

慢性腎臓病とは?

日本の成人の8人に1人程度(約1500万人)の方が慢性腎臓病(CKD)と言われています。 慢性腎臓病(CKD)は高血圧や糖尿病、高脂血症(脂質異常症)、自己免疫疾患などが原因で起こるといわれ、脳梗塞・心筋梗塞・下肢動脈閉塞症等の血管障害を起こす国民病の一つです。

人工透析センターの紹介

当院では、腎臓内科での治療を行い、腎不全指導や腎臓を守る事で進行を遅らせること、改善する事を目指しております。またすでに透析に至った方は個々にあった透析の方法や、合併症の発見、治療に取り組んでおります。透析は体への負担の少ないIHDF主体で行い、各種検査として採血、レントゲン、CT、エコーを定期検査として行います。処置が必要となった場合でも、地域連携を図り、専門施設へご紹介しております。

透析台数/ I-HDF: 10台 計

シャントPTA

シャントは透析患者さんの命綱です。シャントが狭くなったり、詰まってしまうときちんとした透析ができなくなってしまいます。この場合、血管の内側からバルーンカテーテルという風船をふくらまし治療しますが、この治療方法をシャントPTAといいます(VAIVTともいいます)。当院では、超音波を用いたPTAを行っており、一般的な放射線と造影剤を使うPTAと比較して被爆せず、造影剤アレルギーがある方や、残腎機能を残したい患者さんに有用と言われております。局所麻酔で30分~1時間程度の治療になります。

閉塞性動脈硬化症に対するレオカーナ

潰瘍を伴う重症の閉塞性動脈硬化症に対して、レオカーナを用いた治療を行なっております。レオカーナは閉塞性動脈硬化症用の吸着式血液浄化用浄化器の名称ですが、体から血液を取り出して動脈硬化を促進するLDLやフィブリノーゲンをレオカーナで吸着し、再び血液を体に戻して足の血流改善を図ります。3か月の間に24回を1クールとして行います。

CART 腹水(胸水)濾過濃縮再静注療法

CARTとは、腹水症(胸水症を含む)患者の腹水(又は胸水)を採取し、それを濾過、濃縮して、患者に再静注する治療法です。

≪QOLの改善≫

  • 全身・栄養状態の改善により、患者のQOLが向上します。
    • 自覚的苦痛の軽減
    • 循環血漿量の増加
    • 腹圧の軽減
    • 血漿浸透圧の上昇
    • 貯留間隔の延長
  • アルブミン製剤の節減
    • 自己蛋白の使用により、アルブミン製剤の節約が可能です。
    • 自己蛋白の使用により、未知の病原因子による感染症の危険性がありません。

敗血症性ショックに対するエンドトキシン吸着療法PMX

PMX(トレミキシン)は、血液中のエンドトキシンを吸着除去する血液浄化器の名称です。特定の菌による敗血症性ショックに対して行われる治療で、本治療を感染の治療に併用するとショックから離脱に有用である可能性が示唆されており当院でも適応の方には行っております。

2023年実績

カテーテル手術件数
シャントPTA16件
(うち閉塞2件)
 
特殊血液浄化・処置件数
CART32件
PMX12件
レオカーナ4例
ブラッドアクセスカテーテル挿入術16件

医師紹介外来医師担当表はこちら

医師

   透析センター長
森川 昌平
専門 腎臓専門医
透析専門医
急性血液浄化認定指導者
認定内科医
総合内科専門医
身体障害者福祉法第15条第1項による指定医(じん臓機能障害)
所属学会 日本腎臓学会
日本透析学会
日本急性血液浄化学会
日本内科学会
日本腎臓リハビリテーション学会
コメント 慢性腎臓病の方や血液透析、糖尿病などの内科診療を行っており、腎臓内科医として透析の新規導入、合併症予防や治療を行っております。
当院は透析だけでなく特殊血液浄化(LDL吸着、CART、エンドトキシン吸着)にも力をいれております。 また、腎臓リハビリテーションを、PT(理学療法士)を含めた多職者間で積極的に連携し行っております。
当院では定期的にシャントエコーを行いシャントの管理を行っており、 治療の適応のある方はエコーガイド下のシャントPTAを行っており当方が担当いたします。
よろしくお願いいたします。
森川Dr